日刀保京都府支部7月例会

令和6年7月21日、京都府立文化芸術会館にて日本美術刀剣保存協会京都府支部7月例会が行われました。
今回は本部より荒川史人講師をお招きしての開催です。

1号 太刀 
長寸細身。時代と流派に特徴的な反り。小鋒。よく詰む地鉄。地斑状に映る。
静かに焼き出し次第に焼き高く、中盤より上では地幅より刃幅が広くなる。帽子深い。

2号 刀
長さ尋常、身幅広く鋒大きい。鎬やや高く、重量感がある。反り少々。
全体に映り気があり、淡い飛び焼き風が多数。直ぐ調の箇所と腰が開き気味の互の目の箇所があり、刃中の働き豊。
返りを腰まで断続的に焼く。

3号 刀
少し短く感じる。2号より反る。板目で差し裏の物打より上は柾。大互の目に複式交じり。若干角ばる。腰の棟を長く焼く。
全体にかなり沈む。

4号 刀
新刀姿。板目。刃中非常に明るい互の目、クルリと丸い互の目が眼鏡となる箇所複数。刃中沸え筋が多い。

5号 刀
反り深め。手持ち重い。中鋒延びごころ。板目で黒く大きい肌が平地から鎬地にも確認出来る。
片落ち風の互の目が目立つ。映りがよく現れる。

荒川講師鑑定刀解説の様子。

この度も大変素晴らしい御刀を勉強させて頂く事が出来ました。
参加者も普段以上に多く、また入札の参加者も8割以上と大変盛況な会となりました。