日本美術刀剣保存協会京都府支部は昭和24年に発足した65年の歴史を有する日本刀の研究会です。
武家社会から行われていた入札鑑定という研究法を基本として、例会講師や先輩会員の指導を受けて日本刀に関する基本的知識を身につけ、日本文化の基底にある歴史と刀剣類について多角的な研究を行うことで我国の文化の特質の理解を深めることを目指しています。
日本刀は1000年以上にわたり我国独自の武器として存在し続け、政治に、経済に大きな影響を与えた特殊な文化財です。
現在では刀剣類として国宝122点、重要文化財790点、他に重要美術品などの国の指定するもの、協会の指定する特別重要刀剣、重要刀剣等のランクがあります。
研究会ではガラス越しでなくじかに手に取って光りを選んで眼にする時、名刀は素晴らしい感動を与えてくれるでしょう。
真剣に日本刀文化と歴史を学ぼうと云う方がたを歓迎します。
また、刀剣類の取り扱いや保存についてのアドバイスを行っています。
日本美術刀剣保存協会
京都府支部 支部長 吉村滋太
刀工左行秀の肖像と云う。
大正時代の「刀の研究」(主幹川口陟氏)に口絵として掲載されたものである。
体格高勁。筋骨隆としてたくましさを想像できる土佐藩工の姿。
手にとる刀はよきライバルの清麿か、はたまた直胤か、心静かに観る瞳は専ら一点を凝視する。
洛雨庵生谷敬 記
(津どい 80号 表紙より)